LPの下書きにAIを使えるようになったら、次に挑戦してほしいのが、ステップ配信やLINE配信のシナリオです。
配信もAIに頼めばすぐに文章が出てきますが、LPと同じやり方で頼むと、一通ずつは悪くないのに、通しで読むとちぐはぐ、という仕上がりになりがちです。
それは、配信という媒体の性質を踏まえずに、LPと同じ感覚で頼んでしまっていることが原因です。
その理由は、LPと配信とでは、読まれ方も、読み手との関係の作り方も、まったく違うからです。
LPが一枚の説得資料だとすると、配信シナリオは、何通かに分けて少しずつ信頼を積み上げていくお手紙のようなものです。
今日は、この性質の違いを踏まえたAIへの頼み方と、人の手で仕上げるポイントをお話しします。
LPの下書きの手順をすでに試した方は、その違いに注目しながら読んでみてください。
配信は、一通ずつの出来よりも、全体を通したときの流れで読み手の心を動かすものです。
渡す前に、ゴールと通数と気持ちの流れを決める
配信シナリオでも、AIに丸投げする前の整理が欠かせません。
特に大事なのは、次の三つです。
- この配信は最終的に何を届けるためのものか
- 何通くらいで届けるのか
- 読み手が読み進めるうちに、どんな気持ちの変化をしてほしいか
この三つが決まっていないままAIに頼むと、一通ごとに言っていることが微妙に変わる、軸のぶれたシナリオになってしまいます。
三つの中でもゴールが決まっていないと、どの通も何となく良いことを言っているだけで、読み手は何をすればいいのかわからないまま読み終えてしまいます。
中でも三つ目が重要です、LPは一回で読まれて判断されるものですが、配信は、一通目でこう感じてもらって、三通目でこう変わってもらって、という感情の流れを作る仕事だからです。
この流れを先に自分の頭で描いてから、AIに渡してください。
例えば、次のように、通ごとの役割をざっくりでいいので言葉にしておきます。
- 一通目では共感してもらう
- 二通目で気づきを持ってもらう
- 三通目で行動したい気持ちになってもらう
感情の流れが先に描けていれば、AIにも、この回は共感の回です。
この回は気づきの回です、と役割をはっきり伝えられるようになります。
あわせて、読み手が今どんな状態で、読み終えたときにどんな状態になっていてほしいか、というビフォーとアフターをセットで伝えるのも効果的です。
ここをはっきりさせておくと、AIの文章が途中で目的からそれにくくなります。
この情報は、クライアントさんへのヒアリングで集めたものをそのまま使えます。
ビフォーとアフターがはっきりしていると、途中の通で話が脇道にそれても、すぐに気づいて戻せるようになります。
骨組みと本文を分けて、一通ずつ頼む
頼み方のコツは、一気に全通を書かせないことです。
まずは、全体で何通、それぞれのテーマは何か、という骨組みだけを提案してもらいます。
そのあとで、この回はこのテーマで、こういう気持ちの変化を狙って書いてください。
と一通ずつ分けて依頼していきます。
一通ずつ頼むのは手間に感じるかもしれませんが、その方が結果的に直す量が減ります。
一通ずつ頼むときには、その回の前後に何を話しているかも一緒に伝えておくと、話のつながりが途切れにくくなります。
一通ごとに役割がはっきりしているほど、AIが出す文章もその役割に沿ったものになりやすくなります。
骨組みと本文を分けて頼むだけで、シナリオ全体の流れがぶれにくくなります、骨組みの段階で、話の順番に無理がないか、同じ話を繰り返していないかを先に確かめておけば、本文を書かせたあとの大きな組み直しも防げます。
骨組みを見た段階で、この流れで読み手の気持ちは本当に動くか、を一度自分の頭で確かめてみてください。
骨組みの段階なら、通の順番を入れ替えるのも、テーマを差し替えるのも簡単です。
初心者のうちは、通数を多くしすぎないことも大切です。
七通、十通と長く組もうとすると、途中で話の軸がぶれたり、前の通と矛盾する回が出てきたりします。
まずは三通から五通くらいの短いシナリオで、一本の話がきれいにつながる感覚をつかんでください、短いシナリオを一本きれいに仕上げられるようになれば、通数を増やすのはそのあとで十分です。
短いシナリオでも、ゴールと流れがきちんとしていれば、読み手の気持ちは十分に動かせます。

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詳しく見るエピソードとつなぎの一言は人が足す
AIが書く配信文は、どうしても、多くの人が悩んでいます。
のような一般論で終わりがちです、そこに、クライアントさん自身の体験や、過去に実際にあったお客さんとのやり取りを差し込むと、一気にその人にしか書けない配信に変わります。
エピソードは長くなくて構いません。
一言でも本人の実体験が入っていれば、読み手は自分に向けて書かれた言葉だと感じやすくなります。
同じ内容を伝えるのでも、実際にあった出来事として語られる方が、読み手の心には残りやすいものです。
もう一つ人が担当したいのが、通と通のつながりです。
一通ずつ書かせると、それぞれは良くても、通しで読んだときに話がぶつ切りになっていることがあります。
前回お話しした続きですが、といった前の通を受ける一言を足すだけで、シナリオは一本の物語になります、通ごとの役割を最初に決めておけば、このつなぎの一言も自然に入れやすくなります。
読み手は一通ずつ別の日に読むことも多いので、前回の内容を思い出させてくれる一言があるだけで、話に戻りやすくなります。
読みやすさの調整も忘れずに行います。
配信はスマホで立ち止まらずにさっと読まれるものなので、一文を短く区切り、詰まった長い文章にならないように整えます。
AIの文章は一文が長くなりやすいので、ここは意識して手を入れてください。
読み返すときは、実際にスマホの画面で表示してみると、長すぎる文や読みにくい箇所に気づきやすくなります。
段落の間に適度な改行を入れて、ひと目で読める分量に区切っておくことも大切です。
AIが代われないのは、読み手への想像力
配信は複数通にわたるぶん、LPよりも、言い切りすぎた表現や根拠のない実績、数字が紛れ込みやすくなります。
一通書き終えるごとに、事実として確かめられることだけが書かれているかを見直してください。
数字や実績は、クライアントさんに確認が取れたものだけを使う、このルールを通ごとに守ってください。
LPなら一か所直せば済むことも、配信では何通にもわたって同じ表現が繰り返されていることがあるので、全体を通して見直す意識を持ってください。
そして、配信シナリオでAIが絶対に代われない部分があります。
それは、この人にはどのタイミングでどんな言葉をかけたら響くか、という読み手一人ひとりへの想像力です。
AIが出してくれるのは、あくまでよくある型までです、よくある型はたしかに便利ですが、それだけでは、目の前の読み手の心までは届きません。
型は土台としては役に立ちますが、読み手の心に届く言葉は、その人のことを知っている人にしか選べません。
目の前のクライアントさんの読者がどんな人たちで、どんな言葉に心を動かされるのかは、ヒアリングを通じて僕たちが汲み取るしかありません。
型はAIに、想像力は人に、この分担が、読まれる配信と読み流される配信の分かれ目になります。
ヒアリングで拾った一言が、配信全体の温度を決めることもあります。
型の上に、その人ならではの言葉を乗せていくのが、僕たち裏方の仕事です。
その一言を拾えるかどうかは、どれだけ丁寧にクライアントさんの話を聞いてきたかにかかっています。
まとめ、今日のポイント
配信シナリオをAIで下書きするときは、次の順番で進めます。
- ゴール、通数、読み手の気持ちの流れを先に決める
- 骨組みと本文を分けて一通ずつ頼む
- 具体的なエピソードと通のつなぎを人の手で足す
- 一文を短く整える
- 根拠のない表現が入っていないかを通ごとに確かめる
どの工程も、LPの下書きで身につけた考え方の延長にあるので、一度流れをつかめば難しくありません。
最初はうまくいかなくても、何本か組んでいくうちに、流れを作る感覚は必ず身についてきます。
配信は、一通の出来より、通しで読んだときの流れで評価されます、最初は短いシナリオから始めて、一本の話がつながる感覚を、手を動かしながら身につけていきましょう。
配信は、組み方ひとつで読み手との関係性が大きく変わる、裏方の腕が出る仕事です。
読み手の気持ちに寄り添って流れを組める人は、クライアントさんから長く頼りにされる存在になっていきます。
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